ヘミシンクやホロシンク等のCDや音源は、だいたい50Hzから500Hzの間の「聞こえるパルス音」を使ってバイノーラルビートを生み出しています。
たとえば、
ヘミシンクの代表製品『ゲートウェイ・エクスペリエンス』では、フォーカス10の状態に誘導するのに3種類のバイノーラルビートを使っていますが、その周波数は以下の通りです。
左 100Hz、右 104Hz (4Hzのシータ波)
左 298Hz、右 302Hz (4Hzのシータ波)
左 498Hz、右 494Hz (4Hzのシータ波)
また、ホロシンクの入門編「Awakening Prologue」の場合は、139Hzから149Hzの間のパルス音を使っています。
しかし、もっと上の、大人には聞こえない、18,000Hz以上の高い周波数帯のパルス音でも効果があることが明らかになっています。
聞こえないバイノーラルビートでアルファ波が増えた
医学雑誌「medicine」2022年7月1日号に載っている記事に、韓国ソウルにある建国大学校からの報告がありまして、
Effect of binaural beat in the inaudible band on EEG (STROBE)
18 人の被験者 (男性 11 人 [平均年齢: 25.7 ± 1.6 歳]、女性 7 人 [平均年齢: 24.0 ± 0.6 歳]) に対して、18,000 Hz と 18,010 Hz の周波数のバイノーラルビート(10 Hz の バイノーラルビート刺激)を5分間聞いてもらったところ、アルファ数 (8 ~ 13 Hz)が 脳の 5 つの領域すべてで増加した
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9239629/
とあります。
実際に同じ音源を聞いてみよう
私どもも同じ内容のパルス音を作成しました。
10Hz バイノーラルビート(18,000 Hz 18,010 Hz)
バイノーラルビートの効果を感じるには、ヘッドホンかイヤホンが必要です。
ヘッドホン・イヤホンが不要なモノーラルビートにもしてみました
10Hz モノーラルビート(18,000 Hz 18,010 Hz)
私たちの所見
実のところ、可聴範囲外の高い周波数のパルス音でも、それなりの効果があることは、以前からわかっていたことではあります。(ヘミシンクも聞こえる必要はないことを主張していました)
ただし、高いパルス音を応用していろいろなバイノーラルビートを作成してみると、従来の周波数帯で作成したときに比べて、効果は明らかに低いようです。
例えば、実験の10Hzアルファ波刺激のバイノーラルビートであれば、キャリア周波数は、従来から 200-240Hz程度が最適とされています。
私たちで 非公式に 220Hz-230Hz のバイノーラルビートを作って、上の音源と比較しましたが、効果は 220Hz-230Hz のバイノーラルビートの方が倍程度あるようです。
しかし、聞こえないバイノーラルビートでも効果があることがはっきりしたことは大きいです。
従来の聞こえるバイノーラルビートは、耳障りに感じる人も多かったので、それを解消するために色々苦労していましたが、気にする必要がないからです。(但し、モスキート音が聞こえる、耳が若い人を除きます)
今後、この聞こえないバイノーラルビート(モノーラルビート)と各種の音源と組み合わせたものを公開しますので、ご興味がある方はお試し頂ければ幸いです。