Brain Sound Quest で使われている誘導手法

Brain Sound Quest は7つの手法を使っている

従来脳波を誘導を謳っているヘミシンクやブレインシンクは、バイノーラルビートという手法を使用していました。

これに対して、Brain Sound Quest では、次の7つの手法を組み合わせています。

  1. バイノーラルビート
  2. モノーラルビート
  3. パルス変調
  4. ローパス・フィルター
  5. オートパン
  6. クロスフィード
  7. ピッチ変調

1.と2.のバイノーラルビートとモノーラルビートが、どんなものかということは、「バイノーラルビートによる脳波誘導」に詳しく説明していますので、知りたい方はご参照願います。

これに対して、3~7は、音のリズムに脳波を同調させるものです。
例えば、1秒間に4回のリズムで変調すると、脳波は4Hzのシータ波に導かれます。

7つの手法の効果を比較すると…

上のグラフは、被験者10人に対して、Brain Sound Quest で使われている7つの手法を単独で使用した場合、どの程度10Hzのアルファ波が増えるかという実験結果をまとめたグラフです。

7つの手法のうち、ローパス・フィルターとピッチ変調の効果が高く、バイノーラルビートが最も低いという結果になっています。 初期状態では、3.2μV(マイクロボルト)程度ですので、増分でいいますとバイノーラル・ビートが0.5μV(マイクロボルト)に対してローパス・フィルター変調とピッチ変調は、3.5μV程度増加していますので、約7倍の脳波誘導効果があるといえます。

効果の高いこの2つのテクニックはステレオである必要はなくヘッドホンも要りません。 また、微妙な周波数の差を利用するものではないので、MP3など圧縮された音でも効果は落ちません。 加えて、実はステレオである必要すらありません。

バイノーラルビートの効果が小さいわけ

バイノーラルビートは、音楽とも相性が良く、一緒にしやすいため広く使用されてきました。しかし、上に見たように、残念ながら、効果の方はあまり高いものではありません。

バイノーラル・ビートは、1973年にジェラルド・オスター博士によって発表されました。

バイノーラル・ビートは、左右の耳からそれぞれ違う周波数の音を聞かせると、その周波数の差が、頭のなかに「うなり音」となって聞こえますので、そのうなり音に脳波の周波数を同調させようというものです。

上の図では、左から102Hzの音を、右から98Hzの音を送ることによって、頭の中に4Hzの「うなり音」が生じます。そのうなり音を聞いているうちに、あなたの脳波も同じ4Hzのシータ波になるというものです。

ところが、頭の中で生じる「うなり音」は、振幅が3dbと非常に小さく、そのためになかなか同調効果も得にくいというわけです。 (一方で、モノーラルビートは振幅がバイノーラルビートの数倍になるので、脳波誘導効果も数倍になります)
(出典:Dr Gerald Oster: Auditory Beats In The Brain,1973

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