韓国の共同チームが発表したところによりますと、ダイナミック・バイノーラルビート と呼ばれる新しい形式のバイノーラル・ビートを聞くことで、床に就いて眠るまでの時間が半分になったり、睡眠効率(床にいる時間に対する睡眠時間の割合)が増加するなど睡眠の質が全体的に改善した、ということです。
私たちもこの報告に基づいてダイナミック・バイノーラルビートの音源を作成しましたので、ご興味にある方は試して頂ければと思います。
ダイナミック・バイノーラルビートによる睡眠改善の概要
韓国 高麗大学やソウル大学やLGエレクトロニクスなどの共同チームが SLEEP誌2024年10月号 Volume 47, Issue 10, October 2024 に発表したのは
10人の健康な参加者について、それぞれダイナミック・バイノーラルビート(DBB)を聞きながら寝た時と 無音状態で寝たときの両方を睡眠ポリグラフ検査で評価したものです。
結果はダイナミック・バイノーラルビート(DBB)を聞いたときの方が
- 睡眠潜時(床にはいって眠るまでの時間)が、無音時に対して51.2%減少
- 睡眠効率(床にいる時間に対する睡眠時間の割合)が3.8%改善
- 心拍変動も27.7%減少し、心拍数も安定
このようにダイナミック・バイノーラルビートを聞きながら寝ることで睡眠の質が全体的に改善したということになっています。
ダイナミック・バイノーラルビートとはなにか
バイノーラルビートは、左耳と右耳から違う周波数の音を聞かせて、周波数の差分のうなり音を発生させる脳波誘導手法です。
たとえば左耳から102Hz、右耳から98Hzの音を聞かせると、4Hzのうなり音が生じ、脳波も同調して4Hzのシータ波が誘導されることになります。
ダイナミック・バイノーラルビートは、左耳と右耳の周波数の差を動的に変化させる方式のバイノーラルビートです。
韓国チームの実験では、左耳から入る音は100Hzに固定されたまま、右耳に入る音は一定期間にわたって 100 ~ 103 Hz の間で変化するようになっているそうです。
韓国チームの報告では、周波数をどの程度の時間で変化させているのか不明です。
製品化されている、バイノーラルビートを用いたCDや音源では、ヘミシンクは周波数の差が固定のものが多いですが、他の製品では変化させているものが多いです。
たとえば、ホロシンクの入門編 Awakening Prologue の第1トラック”Dive”では 30分の間に、周波数の差が10Hzから2Hzまで変化させています。
また、以前日本で人気だったインサイトは、11Hzから4Hzまで変化させています。
ダイナミック・バイノーラルビート(デルタ波)を作る
私たちも、0Hzから3Hzまで変化させる「ダイナミック・バイノーラルビート(デルタ波)」を作ってみることにしました。
問題は、引用した論文ではどの程度の時間にどう変化させるかは公表されていないことです。
ただ、「Dynamic:動的」の意味や、わざわざ「新しい形式」と表現されていることから、従来のホロシンクなどのCDより短時間で周波数を変化させているのでは?と考えました。
といっても、あまり短時間では脳波を同調させるには至らないので、1分程度が適当だろうと考えて作成することにしました。(今後は時間を変化させた試作版も公開していきます)
変化のさせ方としては、2通り作成しました。
ステップ型
ステップ型は、1分ごとに1Hzずつ段階的に変化させていきます。
ランプ型
ランプ型は、スロープ状に傾斜させながら変化させていきます。
ダイナミック・バイノーラルビートを試聴してみよう
ステップ型
途中で3Hzから2Hzに変わります。
バイノーラルビートの効果を高めるために、背景に質の高いピンクノイズを入れました。
ランプ型
なだらかに約2.5Hzから1.5Hzまで下がっていきます。
上と同じく、バイノーラルビートの効果を高めるために、背景に質の高いピンクノイズを入れました。
効果を感じるためには、ヘッドホン(なるべく大き目のものが望ましいです)でお聞きください。
無償提供のお知らせ
今回作成したダイナミック・バイノーラルビート(デルタ波)の試作版は約20分です。短いと感じられる方には繰り返し再生できるようになっております。弊商品を880円以上ご購入の方で、ご入用の方には無料でお送りさせて頂きますので、こちら のお申込みフォームから お申込み願います。お気軽にどうぞ。
この記事は海外の論文中の臨床試験報告に基づいた情報提供を目的にしています。
健康に関する情報は人によって異なり、効果を保証するものではありません。
ご自身の健康状態についてご不安な場合は、自己判断せず、医師または医療専門家にご相談されることをお勧めします。
コメント