あなたをガンマ波に誘導する各手法

この記事では、あなたをガンマ波に導くための手法をサンプル付きで紹介します。
脳波を誘導する手法についての知識があると理解が早いです。各脳波誘導手法については、「7つの脳波誘導手法を詳しく解説 」に説明があります。

現状のガンマ波誘導サウンド

現在、正面からガンマ波誘導を謳い、販売しているのは、Brain Sync(ブレインシンク) です。日本でも有名なヘミシンクなどでは見当たりません。

Brain Power(ブレインパワー)
Pure Focus(ピュアフォーカス)

*ピュアフォーカスはAmazon Prime会員であれば、無料で聞くことが出来ます。

どちらも40Hzのガンマ波に誘導するバイノーラルビートが使われています。
しかし、後に述べるように、40Hzのバイノーラルビートには大きな疑問があります。

バイノーラルビートで40Hzのガンマ波に誘導することへの疑問

バイノーラルビートは、左右から異なる周波数の音を流して、その周波数の差(うなり音)に脳波を誘導するものです。
しかし、左右から聞こえる音の周波数が、離れすぎていては、バイノーラルビートのうなり音が生じないのではないかという疑問があります。

これには、ある大物科学者が答えを出しています。

ジョセフ・リックライダー博士(画像はパブリックドメイン)

人口知能やサイバネティクスの祖として知られる故・ジョセフ・リックライダー博士(米国MIT電気工学科教授)は、元々音響心理学の研究者でした。彼は、バイノーラルビートで誘導する脳波を調べていて、その結果、バイノーラルビートでは 25Hzが上限であるとしているのです。出典8)

出典)
8)Binaural beat salience

したがって、40Hz以上のガンマ波に誘導するには、バイノーラルビート以外の手法を使うのが良いと考えられます。

40Hzでの光の点滅

元々脳波を周波数に同調させることは、光の点滅のリズムに脳波が同調することの発見(1934年)から始まっています。

1秒間に40回光を点滅させることで、40Hzのガンマ波に誘導することは、単純ですが、強力な手法です。

耳と目からのγ波の刺激でアルツハイマー原因物質が減る!(日経BP)」では、この手法が使われています。

マインドマシンを使用中しているイメージです。
ゴーグルの中で、LEDが高速点滅しています。(40Hzではありません)
なお、長時間点滅を見つめないで下さい。

40Hzの低周波音

そもそもバイノーラルビートのような手法が使われた理由は、低い音、例えばアルファ波に相当する10Hzの音などは聞こえないことにあります。

しかし、40Hzの音の場合は、人は知覚できます。したがって、40Hzという低周波音をそのまま聞けば、バイノーラルビートのようなややこしいことはしなくて済むはずです。

耳と目からのγ波の刺激でアルツハイマー原因物質が減る!(日経BP)」でも、この手法が使われています。

40Hzの低周波音を聞く

40Hzの低周波音

アイソクロニックトーン

光の点滅のサイクルに脳波は同調しますが、同様に音のリズムにも同調します。
1秒回に40ビートの高速リズムの音を聞かせても、脳は40Hzのガンマ波が出ることになります。
この手法を「アイソクロニックトーン」と呼んでいます。

光の点滅は、刺激が強力過ぎて、弊害や事故も懸念されます。(1997年に起こった、651人が光過敏性発作を起こして病院に運ばれたポケモンショックが思い出されます)
これに比べれば、アイソクロニックトーンは穏やかで、安全です。

40Hzのアイソクロニックトーン

アイソクロニックトーン(40Hz)

オートパン

アイソクロニックトーンは、音のリズムだけですので、少し物足りないという方もいらっしゃるかと思います。
そこで、同じリズムで、左右から交互に音が聞こえるようにしたらどうでしょうか。
音が脳を駆け回る感じがします。

40Hzのオートパン

オートパン(40Hz)

補足:ヘッドホンの使用について

ヘミシンクやブレインシンクなどバイノーラルビートを使っているCDでは、基本的にヘッドホンが必要です。
しかし、上にあげた手法においては、ヘッドホンは必要ありません。オートパンはヘッドホンをお使いになることが望ましいですが、使用されなくても、アイソクロニックトーンと同様に聞こえます。

次回以降では、個々の手法を使ったサウンドや映像を実用的にしたものをご紹介していきたいと思います。

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